「また野良猫がトイレしてる。なんで自分が毎日糞の処理をしないといけないんだろう。」
もう我慢の限界。
・大切な庭を汚された
・敷地内でトイレをされて臭い
・植木鉢を倒された
・栽培している作物を荒らされた
・ゴミ袋を漁られた
客観的に見れば野良猫も本能に従っているだけなので悪くはないのですが、被害にあっている身からすればたまったもんじゃありませんよね。
毎朝家を出ると庭にウンチが落ちていたり、「よくもやりやがったな」と攻撃したくなる気持ちでいっぱいになるのも当然です。
毎日野良猫がやってくる状況を放っておくと、ますますやってくる野良猫の数が増えて被害が大きくなってしまうので、絶対に放置してはいけません。
ここでは、野良猫がしつこくやってくる理由と撃退する方法を解説しています。
野良猫がやってくる理由を知れば、どうやって猫よけすればいいのか分かりますよ!
野良猫がやってくる5つの原因とは?
野良猫はどうしてあなたの家にやってきて、追い返してもしつこく戻ってくるのでしょうか?
それには、野良猫にとってその場所に来たくなる5つの理由があるんです。
あなたの家に野良猫がやってくる原因はどのタイプなのか確認していきましょう。
野良猫の縄張りになっている
野良猫は人の家の敷地内であろうが縄張りにすることがあります。
縄張りの一部として認識されてしまうと、ちょっとやそっと驚かせた程度ではその場所を諦めることはありません。
そのため、
・毎日庭で野良猫を見かける
・次から次へと猫よけしてもイタチごっこになってしまう
という状況になってしまいます。
縄張りを作ること自体は野良猫として生き残るための本能の1つなので、私たちにはどうしようもありません。
しかし、縄張りだと認識されているのなら、猫よけは長期戦になる可能性が高いです。
縄張りから追い出されそうになるのは、私たちの感覚で言うと「住んでいるアパートの大家さんから嫌がらせを受けた」ようなものです。
そんなの、「はい分かりました。」と出ていくはずがありませんよね。
野良猫も自分の住処を守るために必死に抵抗するので、時間をかけて野良猫にとって住みにくい嫌な場所作りを目指す必要があります。
言い換えれば、「ここよりマシな場所に移動しよう」と思わせることができれば猫よけは成功します。
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トイレをするのに最適な環境
野良猫はトイレをする場所にこだわる習性があり、1度トイレをした場所を何度も使います。
野良猫がトイレに選ぶ基準は、
・隅っこや囲いがあり、静かで安心してトイレができる場所
・柔らかい土が敷いてあり、掘ったり砂を被せたりできる場所
・寝床や食事場所から適度に離れている
のような場所です。
そのため、植木鉢が並んでいて身を隠しやすい場所や、静かな庭の端っこ、植物の影などで、土が柔らかくてうんちを埋められるような場所なら絶好のトイレになってしまいます。
さらに、皮肉なことに定期的に野良猫のうんちを掃除していれば、「まだまだ使える!」といつまでも野良猫がその場所でトイレをしてしまいます。
そうなると、いつまでたっても野良猫は追い払えないし、トイレをするしで悲惨なことになってしまいます。
だからって野良猫の糞をそのままにしておくのは嫌ですよね…。
野良猫が快適にトイレできない環境を整えて、他に良い場所を見つけるまで我慢対決になります。
いつでもエサがある
庭にゴミを放ったらかしだったり、野良猫の餌になるネズミなどの小動物がたくさんいませんか?
野良猫の生活は苦しいもので、餌を見つけられずに死ぬことも多いです。
そんな野良猫が、エサが豊富にあると場所を知れば、お腹がすくと訪れるようになるのも当然ですよね。
さらに、エサに困らなくなった野良猫は急速に繁殖します。野良猫の繁殖力は非常に高く、妊娠後3ヶ月で出産し、年に数回出産が可能です。
ゴミを放ったらかしにしているなら片付けて、野良猫の餌になる小動物も一緒に撃退しましょう。
野良猫がエサ目的にやって来ているのなら、その場所に餌がない環境を作れば訪れる理由が無くなるのでやってこなくなります。
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身を隠す場所として最適
一生を外で暮らす野良猫は、常に外敵や他の野良猫との争いにストレスを感じ、寝床も満足に確保できないことも多いです。
そのため、落ち着いて眠ることができたり、静かに身を隠せる場所は、野良猫にとって居心地の良い場所です。
例えば、
・雨風を凌ぐことができる
・静かで外敵に襲われる心配がない
・身を隠せる隙間がある
のような場所は要注意です。
野良猫が安心して住処にしてしまうと、そこで子猫を産んでしまったり、活動の拠点にされてしまいます。
もしそんなことになったら、毎晩野良猫の鳴き声が聞こえてきたり、トイレの量も増えて…。
想像したくないですよね。
野良猫の快適な場所を奪うのは可哀そうに思うかも知れませんが、猫よけするなら仕方のないことと割り切るしかありません。
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野良猫被害を終わらせるための7つの方法
野良猫があなたの家に定期的に通うようになってしまったら、どうやって撃退すればいいんでしょうか?
効率的に猫よけが成功して、もう二度と野良猫被害に悩まない方法をご紹介します。
野良猫がやってくる目的を無くす
前章でお話しした通り、野良猫が定期的にやってくるのには必ず理由があります。
野良猫の縄張りになっているか、食べ物があるか、トイレになっているか…。
どういう目的で野良猫がやって来ているのか予想がついたなら、その目的を叶えられない環境に作り替えましょう。
例えば野良猫が玄関先を縄張りにしているのなら、
・猫よけグッズで居心地の悪い、縄張りにしたくない場所にする
・番犬を飼って近寄れないようにする
・縄張りのマーキングを他の臭いでかき消す
トイレを目的に庭に訪れている場合は、
・トイレをする場所に忌避剤を撒いて臭いを消す
・トイレになっている場所をブロックやコンクリートにする
・ネットなどで物理的に侵入できないようにする
などの対策が考えられます。
これらは今思い付きで挙げただけなので、必ずしもこれらの方法である必要はありません。
猫よけしたい場所の構造によってはネットを設置できなかったり、アレルギーなどで犬を飼えないこともあるかもしれません。
もっと効果的に野良猫がやってくる目的を無くす方法があるかもしれません。
なんにせよ、野良猫がやってくるのには必ず目的があるので、「ここにきても目的は叶えられないよ」と野良猫が覚えさせてあげることが大切です。
ご自身の家庭や猫よけしたい場所、予算と相談して決めて頂ければと思います。
超音波グッズを使う
猫よけに特化した商品の中に、猫の嫌いな超音波を発生させて野良猫を撃退する装置があります。
超音波グッズは人には聞こえない超音波を、センサーで感知した猫に向かって大音量で発射するもので、人間にも猫にも危害を加えないのに、抜群の猫よけ効果があります。
抜群の猫よけ効果を誇る超音波グッズですが、いくつか欠点があって
・耳の聞こえにくい猫や老猫には効果がないことがある
・執念深い猫はすぐにはあきらめない
など、必ずしも即効性がありません。
また、超音波に慣れてしまって効果が無くなったという口コミもときどき見かけます。
使い方と効果はこの動画を見ていただけると、だいたいのイメージがつかめると思います。
超音波に驚いて逃げ出す野良猫の姿が映っていますね。
この超音波グッズが放つ超音波は、人間には聞こえることがない周波数かつ、猫には聞こえるモスキート音を想像していただけると分かりやすいと思います。
人に聞こえないので近所迷惑になることもなく、置くだけで効果が出るので手軽に猫よけしたい場合にはぴったりの方法です。
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スプリンクラーで水をかける
次にご紹介するのは、先ほど超音波グッズの水バージョン。「猫よけスプリンクラー」です。
猫は濡れることが嫌い。という話は有名ですよね。
そのため、近づくと水をかける猫よけスプリンクラーを使うことは猫よけに非常に有効です。
猫よけのスプリンクラーは先ほどの超音波グッズ同様、センサーで野良猫の侵入を感知し、野良猫めがけて水を噴射します。
超音波グッズとは違ってどんな猫にも効果があり、攻撃が物理的な分大きな猫よけ効果が期待できます。実際に、1週間使っただけで野良猫が戻ってこなくなったというケースもあるほどです。
動画を見ても分かる通り、猫よけしたい範囲は数十cm~数mほどの調整ができます。
動画で紹介しているのはスケアクロウという商品で、大型の猫よけスプリンクラーですが、探せばもっと小型で安価なスプリンクラーもあります。
「こんな広い庭ないよ…」という方も、商品次第では十分に設置可能です。
スプリンクラーの水用の水道を1つ確保できれば、1ヶ月30円程度の水道代で継続的に猫よけできるのがメリットです。
デメリットは、センサーが人にも反応するため設置場所に限られることぐらいでしょうか。
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物理的に侵入できなくする
野良猫がやってくる目的を無くすのは難しくても、物理的に侵入できなくして強引に諦めさせる方法もアリですね。
力づくな方法ですが、野良猫の侵入経路をすべて絶ってしまえば、野良猫被害も確実になくなります。
野良猫が侵入できなくするには、猫よけネットや猫よけマットを使いましょう。
この2つは野良猫の侵入を防ぐにはうってつけのアイテムです。
猫よけネットは設置すれば確実に野良猫の親友を防ぎます。
猫よけマットは足の踏み場を無くして先へ進めなくします。
畑や野良猫のトイレになっている花壇にはネットを使って侵入を防ぎ、ブロック塀や植木鉢の隙間などの野良猫の通り道になっている場所には猫よけマットを敷いてみましょう。
ただ、猫よけマットは安くて簡単に設置できますが、野良猫を追い返すほどの効果はなく、効かない猫も多いので確実な猫よけとは言えないかもしれません。
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忌避剤で落ち着かない場所にする
野良猫がやってくるということは、少なくとも野良猫にとっては居心地がいい場所だということです。
そのため、野良猫はその場所を守るために自分の臭いを残しています。
でも、いつものように気を休めようとやってきたのに、忌避剤の嫌いな臭いが充満していたら落ち着いていられないですよね。
忌避剤を撒くことで、野良猫の臭いをかき消すだけでなく、野良猫に「ここに居たくないな」と思わせることができます。
マーキングした臭いが薄まれば縄張りとしての機能が落ちていくので、そのうち野良猫も寄ってこなくなります。
私も忌避剤を使ったことがありますが、どうせ1日2日で効果が切れると思ったものの、意外にも1週間ほど効果が持続しました。
また、忌避剤に限らず他のものでも代用が可能です。
かんきつ系の香り、コーヒーのカス、唐辛子…。日常的に使う意外なものに忌避効果があります。
玄関先など場所を選ばずに使用できるのが忌避剤の魅力の1つです。
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保健所に引き渡す
保健所の職員の方が野良猫を捕獲することはありませんが、自分で捕獲した野良猫を連れていくと引き取ってくれます。
野良猫の捕獲には、Amazonやホームセンターなどで売っている捕獲機を使用します。
そして、捕獲に成功したら保健所に連れていきます。
法律上、保健所は野良猫の引き取り依頼を拒否できないと明記されているので、この方法は違法性もないので心配は不要です。
第四章 都道府県等の措置等
(犬及び猫の引取り)
第三十五条 都道府県等(都道府県及び指定都市、地方自治法第二百五十二条の二十二第一項の中核市(以下「中核市」という。)その他政令で定める市(特別区を含む。以下同じ。)をいう。以下同じ。)は、犬又は猫の引取りをその所有者から求められたときは、これを引き取らなければならない。(環境省 動物の愛護及び管理に関する法律より引用 )
「でも、保健所に連れていったら殺処分されちゃうんじゃないの?」
その通りです。
保健所に送られた野良猫は、里親探しなど殺処分を減らそうとする取り組みがなされますが、結局はほとんどの猫が殺処分されてしまいます。
近所の野良猫をすべて保健所に連れていってしまえば、野良猫被害の根本から解決できます。しかし、保健所に送ることは野良猫を殺してしまう行為だということを覚えておきましょう。
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保護して飼い猫にする
猫よけするのは可哀そう。でも保健所に送るのはもっと可哀そう。という優しいあなたは、野良猫を保護して飼い猫にするのはどうでしょうか。
庭を荒らしていた野良猫も、きちんとしつけをして育てていけば、やってはいけないことをきちんと覚えてくれます。
野良猫を飼い猫にするためには
・野良猫を捕獲機で捕まえて
・病院で病気や寄生虫の診察してもらい(1~2万円程度)
・トイレなどのしつけをして
・一緒に遊んで仲良くなる
の4つを大切にしましょう。
保護した野良猫は病気のワクチンや去勢など、お金がいくらかかかりますが野良猫として過ごすよりずっと長生きさせてあげることができます。
野良猫被害が無くなって、猫も長生きできるのでwin-winですね。
ただ、まだ知識の少ない子猫なら比較的早く仲良くなれますが、大きく育った大人の猫は人間への警戒が強くて反発したり、家の中に入れても暴れまわることがあります。
もちろん、人懐っこい成猫なら早い段階から仲良くなることができます。
保護した野良猫は自分で飼うことができなくても、里親探しサイトなどを使って飼い主を探すこともできます。保護したけど自分では飼えない場合は、こういったサイトを活用するのも1つの方法です。
腹が立っても野良猫を駆除してはいけません
毎日毎日大切な庭を汚されていれば、つい野良猫を蹴り飛ばしたくなることもあるでしょう。私も大切に育てている植物をダメにされた現場に居合わせたら、猫を掴んで投げ飛ばしたくなるかもしれません。
でも、絶対に野良猫に暴力をふるってはダメです。
猫は動物愛護法によって愛護動物と認定され、擁護の対象として扱われています。
たとえその猫が野良猫であろうと、乱暴を行うことは動物愛護法違反となってしまい、2年以下の懲役か200万円以下の罰金刑となってしまいます。
動物愛護及び管理に関する法律
第四十四条:愛護動物をみだりに殺し、又は傷つけた者は二年以下の懲役又は二百万円以下の罰金に処す
「でも、猫よけも上手くいかないし、他にどうしたらいいんだ!」
そんな方も中にはいると思います。
たしかに、野良猫が強くその場所に執着してしまっている場合の猫よけは簡単ではありません。猫よけの効果が十分に出なければ苛立つ気持ちも分かります。
でも、野良猫が法律に守られているうちは手を出してはいけないんです。
野良猫のために犯罪者になってしまうのは割に合いませんよね。
どうしても自分の手には負えない場合には、市役所や保健所に相談してみることをおすすめします。
職員の方が自ら野良猫を駆除してくれることはありませんが、猫よけや捕獲の手助けになる情報を教えてくれるでしょう。
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さいごに
猫よけというのは、しつこくやってくる野良猫に猫が嫌がることをして「ここは君の縄張りじゃないんだよ」「ここに来たら嫌なことがあるよ」としつけするように覚えさせてあげることが、成功する猫よけの方法です。
また、野良猫がやってくる理由を無くし、野良猫が気に入る環境を作らないことも忘れてはいけません。
この2つを徹底して、
・野良猫が訪れる理由がない
・野良猫が訪れても嫌な思いしかしない
環境を作りましょう。
そして猫よけをうまくできず1人で解決できない場合は、保健所や市役所、里親サイトなどの力も借りて、近所から野良猫をいなくする方法もあります。
殺処分に限らず、里親探しや自分で飼うなどの平和的に解決策も視野に入れてみてはどうでしょう。
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