畑で作物を育てている人や、家庭菜園を行っている人にとって野良猫は害獣そのもの。
- 土を掘り返して畑をダメにする
- 育てている作物を倒してしまう
- 畑が猫のトイレになって臭う
など、作物を育てるにあたって野良猫の存在は百害あって一利なしです。
大切に育てた作物を掘り返されるのも迷惑ですが、野良猫がすぐ側で糞をしている場所で育った野菜は食べたい気持ちも失せてしまいます。
ましてや、その作物を人に提供する立場の方ならさらに深刻です。
しかし、ご安心ください。
この記事では、畑を荒らす野良猫のさまざまな対策法をご紹介しています。猫よけのやり方は場所によって異なりますが、これからご紹介する方法は、畑の猫よけに適した方法ばかりです。
野良猫に畑を荒らされない未来は、もう目の前です。
畑にとって野良猫は害獣。猫よけの重要性について
野良猫が畑を荒らす行為について、
- 土を掘り返して畑をダメにする
- 育てている作物を倒してしまう
- 畑が猫のトイレになって臭う
のような影響だけを心配していませんか?
じつは、野良猫が畑を出入りすることにはもっと多くの心配すべき問題があります。
その1つが、ダニやノミの問題です。
野良猫から落ちたダニ・ノミは畑で繁殖する
一生を屋外で過ごす野良猫の体には無数のダニやノミが寄生しており、畑に野良猫がやってくると野良猫に寄生したダニやノミが地面に落ちてしまいます。
ダニやノミは動物に寄生して生活しているイメージが強いでしょうが、畑でも十分に生息できる生命力があります。
畑に落ちたダニやノミはそこで繁殖を繰り返し、あなたが畑にやってきたときに寄生したり血を吸うでしょう。
さらに、あなたが寄生されたことに気づかず家に連れ帰ってしまうと、そこでも繁殖を繰り返します。
また、家との距離が近い家庭菜園なら、ダニやノミが網戸を通り抜けて自力で家の中に入ってくることも考えられます。
ダニやノミの危険は痒みだけではありません。
ウイルスや細菌を持ったダニやノミに噛まれると「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」という病気に感染する危険があります。
このSFTSは発熱や嘔吐などの症状が続き、2割の患者が死亡すると言われています。有効なワクチン等もなく、日本国内でも死者が出たことがあります。
畑に頻繁に野良猫がやってくるのなら、猫よけをした後にダニ・ノミ対策を行うことも大切です。
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猫よけグッズを利用した対策
猫よけを行う際に一番取り組みやすい方法が、猫よけグッズを使う方法です。
猫よけグッズには猫の嫌がる環境を作るものや、物理的に侵入を防ぐもの、驚かして追い返すものなどさまざまな種類があります。
今回は、その中から畑での猫よけと相性のいい4つの猫よけグッズをご紹介していきます。
1、忌避剤など猫の嫌い臭いを利用する
忌避剤は猫の嫌がる臭いを充満させて、寄り付かないようにする猫よけグッズです。
野良猫を寄せ付けたくない場所に撒いておくと、野良猫の嫌いな臭いが漂って猫よけになります。
粒状のものや液体のものなど種類は様々ありますが、私のイチオシはこちらの竹酢液です。
竹酢液には猫よけ効果以外にも以下のような効果があり、農作物との相性がいいです。
- 消臭効果(野良猫の糞尿に)
- 農作物や土への殺菌効果
- 肥料の吸収を高める効果
- 植物の成長を促す効果
- ノミやダニをはじめ、害虫を撃退する効果
特に、作物の病気を防いだり害虫を駆除する目的で使用する農家が多いようです。
広い畑で猫よけしたい場合でも、竹酢液は水で薄めて使用するので問題ないでしょう。
また、竹酢液以外にも猫の嫌がる臭いを利用すれば猫よけ効果があります。
野良猫の嫌がる臭いには、ハーブ類の臭いや唐辛子などの刺激の強い香りがあります。
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2、ネットを使って侵入を防ぐ
野良猫を物理的に畑に入れないようにすれば、作物を荒らされたりする心配もないので安心です。
野良猫の侵入を防ぐには、猫よけネットを利用するのがおすすめです。
野良猫が飛び越えられない柵を建てる方法もありますが、数万円~数十万円かかることもあるので難しいと思います。
猫よけネットなら、支柱となる棒と数千円のネットだけなので家計に響く心配もありません。
広い畑の猫よけに使うネットなら長さが必要になるので、Amazonで1番長さのあるこちらのネットが良いでしょう。
それほどの広さがなく、庭で家庭菜園を行っているくらいの面積なら、支柱もセットになっているこちらの猫よけネットが良いでしょう。
3、スプリンクラーを設置する
センサーで野良猫を感知すると猫に水をかけてくれる猫よけスプリンクラーも、畑の猫よけ対策として役立ちます。
スプリンクラーは野良猫に水をかける物理的な攻撃なので、猫よけとしての効果は非常に高いです。使い方も水道とスプリンクラーを繋ぎ、猫の通りそうな場所に置いておくだけなので簡単です。
猫よけスプリンクラーなら、こちらのスプリンクラーが類似商品と変わらない性能で価格が安いのでおすすめです。
自動的に水を噴射してくれるので作物への散水としても使えますが、水が多いのが苦手な植物もあるので、使用する際は栽培している作物と要相談です。
猫よけのスプリンクラーについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
>>一撃KO可能!「猫よけスプリンクラー」の効果とおすすめ商品を徹底解説!
4、超音波グッズを設置する
センサーで野良猫を感知すると、猫にしか聞こえない強力な超音波を発生させて撃退する猫よけグッズもあります。
スプリンクラーは人にも反応して水をかけてしまうことがありますが、超音波は人には聞こえないので人体に影響がありません。
超音波グッズの使い方は、野良猫の被害を受けている場所に向けて設置するだけです。超音波グッズの範囲は野良猫にとってとても不快な音が鳴り響くので、次第に近づかないようになっていきます。
また、超音波グッズは防水対策も抜群なので、作物への水やり時に水をかけないように気を使う必要もありません。
超音波グッズにはソーラー式と電池式がありますが、畑で使用するのなら日光は十分当たるはずなのでどちらでも構わないでしょう。
私の家庭では超音波グッズで猫よけに成功しました。当時から使い続けて今でも現役なのが「番人くん」という猫よけグッズです。
価格は高いですが、何回でも猫よけ専門家に対策を考えてもらえる特典がついているので、猫よけの知識がない方でも野良猫を撃退できます。
>>番人くんで猫よけに成功しました。口コミで効果アリと評判の超音波グッズ
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猫の習性を利用した対策
「野良猫を追い払うには猫よけグッズを使わないといけない」というのは間違いです。
野良猫の習性を理解すれば、猫よけグッズを使わなくても野良猫を撃退することは可能です。
次に、猫よけグッズは使わず、野良猫の習性を利用した猫よけの方法をご紹介します。
1、水で地面を濡らしておく
猫は濡れることが嫌いな動物だというのは、あなたも知っている話だと思います。
これを利用して、野良猫がやってくる場所の地面を濡らしておけば、濡れることが嫌いな野良猫は近づかないようになります。
水を撒く時間帯は野良猫が頻繁にやってくる時間帯の前が効果的ですが、水が蒸発しにくい夕方から夜の間に水を撒いておけば、朝になる頃にまで長い間猫よけ効果を持続することができます。
2、防草シートでトイレをできなくする
作物の周りで雑草が育たないようにするための防草シートには猫よけの効果があります。
野良猫が畑に糞をしに来るのは、畑にふかふかの地面があるからです。猫は自分の排泄物を土で埋めて隠そうとする習性がありますが、このふかふかの土は猫のトイレに最適な環境というわけです。
しかし、防草シートで土が隠されていれば自分の排泄物を土で隠すことができません。さらに、足場もツルツルと滑るため野良猫にとって非常に居心地の悪い環境になります。
結果、野良猫は次第に別の場所でトイレをするようになります。
防草シートは導入も簡単なのでぜひお試しください。
3、番犬を飼う
野良猫は警戒心の強い動物なので、番犬が畑の側にいれば近づかないようになります。
吠えるような犬でなくても、そこに犬がいるだけで猫よけ効果があります。
犬は作物を荒らすようなことはしないので、犬好きの方は畑を守ってくれる番犬を飼ってみるのも1つの方法です。
作物のため、猫よけのためにビニールハウスも候補
大がかりではありますが、ビニールハウスを建てて野良猫の侵入を防ぐ方法もあります。
猫よけのためにビニールハウス!?
と思うのは仕方ありませんが、ビニールハウスで作物を育てることは猫よけになるだけでなく
- 保湿や遮光が自在なので、育てる植物に最適な環境を作れる
- 雨風から作物を守れるので、安定して作物を育てられる
- 害虫・害獣の侵入を防ぐことができる
- 害虫の影響が少ないので農薬を使う量を減らせる
- 作物の栽培できる期間を長くできるので、旬以外でも作物を収穫できる
などのメリットがあるので、必ずしもやりすぎではありません。
大規模なビニールハウスは業者に依頼するしかありませんが、家庭菜園の規模ならAmazonでもビニールハウスを購入できます。
畑に捕獲機を設置する対策も有効です
猫よけとは方向性が違いますが、確実に野良猫被害をなくしたいのであれば野良猫を捕獲して保健所に連れていく方法を取ってはどうでしょうか。
野良猫を個人で駆除するのは動物愛護法違反となってしまいますが、捕獲して保健所に連れていけば違法性は一切ありません。
保健所が野良猫の受け取りを拒否する等のうわさもありますが、保健所は法律で猫の引き取りを義務付けられているので、心配せずに連れていって構いません。
野良猫を捕まえるには捕獲機を使いましょう。
猫を捕まえる方法や捕獲機についてはこちらの記事でまとめています。
畑の猫よけに関する注意点
畑や家庭菜園をやっている方にとっては、作物を倒したり糞尿で荒らす野良猫は害獣そのものです。
畑で野良猫を撃退するには
- 忌避剤をつかう
- ネットで物理的に侵入を防ぐ
- スプリンクラーで驚かせる
- 超音波で居心地の悪い空間を作る
- 水で地面を濡らす
- 防草シートでトイレできなくする
- 番犬を飼う
- ビニールハウスを建てる
といった方法で猫よけするのがおすすめです。
作物をダメにされたり、ノミやダニを落とされる前に猫よけしましょう!
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